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百年麦酒、と名前のビールについて1

近年、クラフトビール(どこまでが『クラフト』なのか、という議論は置いておく)が流行しているというのは、至るところで見聞きする。私の場合、地元の岩手県ですら多くのクラフトビールが流通するようになってきた、と感じられるので、全国的には相当飲む人も増えてきているのではないかと思う。ただ、ビールのカテゴリについて知ってて飲む人はどこまでいるのか、というのは正直分からないなぁ、と感じている。

その原因の一つに、商品名からビールのスタイルが想像出来ないものが多くなってきている、という理由があるだろう。

つまり「ビールのスタイル(カテゴリ)≠商品名」というのが多いからではないか、と思うのである。これについては、「ビールの中身がよく分からない、けれども、楽しい。面白い。美味しそう。」というイメージが浮かび、新しいファン層を拡大する良い面はあるが、一方で「飲むまで良く分からない」という一面があるのも否めない。いわば市場が広がってきた故の功罪ともいえるのではないだろうか。

一昔前は「メーカー名」+「商品名(=スタイル)」というのが多く存在しており、ラベルを見ればビールのスタイルが分かり味が想像できた。また、それによって「スタイル別のメーカー別の飲み比べ」なども試せたが、今では難しくなっている。ラベル表示にガイドラインがあるわけでもないので、更に分かり難くなっているのは間違いない。それが良いか悪いか、というのは無いが、ベアレンとしては「何を伝えたいのか?」というコンセプトが飲み手に伝わるようにしないといけないと思うし、努力を怠ってはいけないと思っている。功罪あるにせよ、「飲んでもうことによって、市場は広がる」という事は間違いないと思うので、色々なメーカーのチャレンジはクラフトビール市場を活性化させていることに間違いはない。

ここまで書いて私が言いたいことは、―相当長くなったが―、百年麦酒という名前は、スタイルは書いていないけど、「ベアレン醸造所のアイデンティティを表した限定ビール、なんだよ」ということである。

続く