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百年麦酒、と名前のビールについて2

 

ベアレン醸造所では、2016年にこのビールの商品開発をしていた。いつもの限定ビールとは異なる商品。コンセプトを前面に出した商品である。
マーケティング的な分析を詳しく書くと、長くなるので「ざっくり」いうと「ベアレンの強みを全力で押しだしたビールってなんだろうな」というところで開発された。

ご存知の方も多いかもしれないが、ベアレンでは「100年前の醸造設備」を保有しており、それを使用してビールを製造している。おそらく、そんな醸造所は国内には存在していないので、この段階で「日本における、唯一無二のビール造り」と言える(言い過ぎかな)。

そんな設備で造るビールは、やはりクラシカルなスタイルであれば有るほど、その性質を活かせると思っている。
故に、
・文献で探せる古いレシピ
・他の醸造設備では再現が困難
・ベアレンの醸造設備で再現可能
という条件を満たしたビールをいくつかピックアップして選んだのが「ウィーンラガー」だった。

近年のビール醸造において、既存のビアスタイルの枠にはまらない新たなチャレンジが行なわれている。クラフトビールの業界においては、顕著に表れていると思う。

時間軸、という視点で見た場合、これらのチャレンジは―大袈裟にいってしまえば―未来へのチャレンジであり、ベアレンがこの「百年麦酒」で行っているチャレンジは「過去へのチャレンジ」。
ベアレンらしいチャレンジだと思うのである。

続く