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百年麦酒、と名前のビールについて 3

 

百年麦酒の液種だが、ウィーンラガーというスタイルに決まった。これを100年前のレシピ通りに再現するにあたり、「何を大切にし」「何を変更するのか」というのは、製造チームが決定して組み立てていく。
結論がから言えば、「品質を大切にし、衛生管理を変更する」ということだろう。
たとえば、瓶充填。おそらく充填機はあっただろうが瓶内の残存酸素量は多く、酸化しやすかっただろうし。低温加熱殺菌することも無く、物流していただろうから、美味しく飲めた人はどれだけいただろうか?
歴史的に見て、地域ごと(コミュニティごとに)醸造所が多数存在していたころは、「煙突の影の落ちる範囲内でビールを楽しむ」ということができただろうが、淘汰され始めた1900年代は物流網の発展と共に「煙突は見えないがビールは手に入る」という状況になってくる。
あとは、醸造所側が「近場の人だけに飲んでもらえればいい」というスタンスなのか、「遠くの人にも飲んでもらいたい」というスタンスなのか、ということになる。
翻ってベアレンの「百年麦酒」。
やはり、多くの人に飲んでもらいたい。故に品質重視は必須となる。
100年前とは比べ物にならない物流網を使って、多くの人に楽しんでもらえるように、いい状態で飲む人に届けたい。
これは、現代だからこそ出来る提案なんだと思う。
≪一旦終わり≫
※2018年4月28日世界に伝えたい日本のブルワリーにて「百年麦酒」にてCATEGORY2においてグランプリ受賞(2度目)しました。